韓国ソウル旅行記(2023.9)

2023年9月18日〜20日まで、アキオと二人で韓国・ソウルに行った。18歳のときに友達と3人で行ったぶりだから、17年ぶりくらい。そして海外に行くのは、コロナ禍に入る前にロンドンとマルタに行った一人旅ぶり。これまでは1,2年に1回は日本を出ていたと思うから、だいぶひさしぶりだった。

今回はすごくお得なプランを見つけて、2泊3日、ホテルと航空券込みで1人48000円程度で行くことができた。古いデジカメで写真を撮ったんだけど(流行ってるよね)、なんだか街の雰囲気と写真の雰囲気がぴったり合っていて、そのときの感じがうまく残った感じがする。

ひさびさの成田空港、LCCのエアソウルで仁川空港へ。飛行機のなかで、ハン・ガンの『少年が来る』を読んでいた。

空港かっこいいなあ。流れるようなフォルムに差し込む光が美しい。旅客ターミナルはイギリスの建築家テリー・ファレルの設計だそうだ。

高速鉄道のKTXで、ソウル市内に向かう。

嘘みたいに大きな太陽!

韓国の地下鉄は「WOWPASS」というカードを買うとすごく便利に乗ることができた。両替機能がついている機械を使って、円をそのままカードにチャージできるんだけれど、そのカードで電車にも乗れるし、お店でクレジットカードのように使うこともできる。駅を歩いていると本の無人貸し出しサービス(スマートライブラリーというらしい)もあって、いいサービスだなあと思った。今回は行けなかったけれど、ソウルには魅力的な図書館もたくさんあるみたい。

ホテルは明洞のロッテ百貨店の目の前にあるイビスアンバサダーホテル。結構夜も深まってたので、近くのオリーブヤングでいろいろコスメを買ってて、大韓コプチャンというお店でコプチャンを食べ、路地をうろついた。明洞は日本人旅行客も多いしきらきらした場所だけれど、少し歩くと雰囲気がいい路地もあっておもしろい。

地元の人が行くような飲み屋に行きたいなと思って適当に入ったお店、もう閉店しそうだったみたいで店員さんがいなかったけれど、飲み会をしていた3人のおじさんがそこ座っていきなよ、と手招きしてくれた。結局その店には入れず、もう少し遅くまでやってそうなチキンのお店へ。おなかいっぱいだからチキンは食べれず、cassの生ビールとイカなどの燻製の盛り合わせを食べる。韓国のcassビールはさっぱりしていて飲みやすい。居酒屋で頼んだものはなにかとお皿が大きい。

二日目の朝。旅行に行くとだいたい散歩をして気になったところにふらっと入るのが好きで、特にしっかりとプランを決めていなかったのだけれど、朝は市場を散歩してみたいなと思ってバスで広蔵市場へ向かうことにした。

この地下道にあったお店、渋くて気になった。韓国語がわからないので、ここまでディープなお店はまだ入る勇気がない……

だんだん問屋街みたいな雰囲気に。この建物に入っていた居酒屋もとても気になる。入る勇気はまだない。少しでも韓国語が話せたらなあ。

この川をぼんやりと見ていたら、通りかかったおじさんに韓国語で話しかけられて、わたしたち韓国語がわからなくて…と言うと「この通りはきれいでいいデートスポットです」と教えてくれて、それを伝えようとしてくれていたのか、とうれしい気持ちで溢れる。

市場はパワフルな女性たちがたくさん働いていた。通りかかったチヂミのお店で緑豆チヂミを食べる。飲んでいたアイスコーヒーにもぴったり合って、素朴な味でおいしい。

近くの世運商店街へ。1968年に建てられた国内初の住商複合施設らしく、電気機器などの専門店などが立ち並んでいた。上のほうから見るソウルの街は、古い建物の密集地と大量の高層ビルが非常に近い位置で隣接して見えたのが印象的に残っている。スピードの速いソウルの姿を眺めることができる場所だと感じた。

電車に乗って、景福宮のほうへ。このへんは美術館やギャラリー、ショップなども多いみたい。本当はまわってみたい美術館や博物館などがいっぱいあったけれど、時間もないのでぷらぷらと散歩して気になるところに入ってみることにする。

GALLERY HYUNDAIというギャラリーでSung Neung Kyungというアーティストの個展をやっていたので入ってみたけれど、すごくよかった。現在80歳の著名なコンセプチュアルアーティストだそうで、1969年〜80年に韓国で活動した実験芸術集団「Space & Time」のメンバーだそう。当時、軍事独裁政権下で、検閲を受けていた新聞を使った作品が印象に残っている。くり抜かれた新聞。読んでいた『少年が来る』で描かれた時代と重なった。日刊紙の「English Review」ページを使ったコラージュ作品、扇子を燃やすパフォーマンス、「境界」が印象的な写真の作品。急速に変化する韓国の社会が目の前に立ち上がるような作品たち。グッゲンハイム美術館でも、彼をはじめさまざまな韓国の実験芸術作家の展覧会をやっているみたい。

そのあと、そばにあったKUMHO MUSEUM OF ARTで、若手作家の合同展「A GLIMPSE OF OUR TIME」。資本主義が加速し、スピーディでデジタル化された社会で生きていくことに対する批評的な作品が多く、ゆったりと見られるいいギャラリーだった。

ずっとオンラインで購入していたAMOMENTOにも行った。こちらはセレクトのほうで、オリジナルのみを扱ったお店も別の場所にあった。眺望がよいカフェも併設されている。AMOMENTOのセレクトがずっと大好きで、日本でもできたらいいなあという気持ちもありつつ、韓国にだけあってほしいという気持ちもある…

少し場所を移動して、新村のあたりを散歩。行きたかった古着屋さんはお休みだった。韓国、数歩歩くと全然違う景色が広がっているのがおもしろい。ALLWRITEという文房具のお店へ。店主の方が飼っている猫の写真に「MAKI」と書いてあって、聞いたら「俺物語!!」の真希からとったそう。韓国はかわいい文房具屋さんがたくさん。

韓国は石造りの建造物が多いそう。旅行で一番たのしい時間は、何気ない風景の色の違いを見たりするときかも。

なんかライブとか見たいなと思って、弘大へ。Gimbab Recordsはさまざまなインディミュージシャンの来韓公演のオーガナイズもしているそう。Spincoasterにオーナーのインタビューが載ってておもしろかった。ライブハウスのstrange fruitはこの日は何のライブもやってなかったけれど、ライブハウスのお姉さんが「このへんでクラブに行くならここがいいよ!」と教えてくれた。

Modeciというクラブで、その日はMNDSGNのDJセット。屋上があって、全然きらびやかではない屋上でだらだら飲むのがすごくよかった。グレーの空、遠くに見える高層ビル、いい音楽とおいしいお酒。横にいた韓国人の男の子たちと映画の話などをした。何語で話したのかは全然覚えていない。タクシーでホテルに帰った。

翌日、めっちゃひどい二日酔い。近くで冷麺を食べて、空港に向かった。あっというまのソウル旅。わたしは韓国のアイドルにも詳しくないし、本などもたくさん読めれているわけではないけれど、韓国のファッションやデザイン、インディ音楽シーンについてはずっと関心があって、自分なりにいろいろ調べたりしていきたいな。次はチャン・リュルの映画の舞台にもなった慶州に行こうと思っている。

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