2021年9月の日記

2021.09.24

朝、作業のなかでうまくいかないものがあって、それで完全に脳がストップしてしまった。独立してから経理や法務関連の業務が会社員時代から比べると少し増えて、でもこの部分を自分たちでどうしていくか考えて決めていけることの面白さを感じる。どの業務でも、散らばっていたものに何らかの秩序をもたらしていくことは気持ちがいい。ただ何か行き詰まった部分があると、その行き詰まりが気になってほかが手つかずになるときがある。この状態を逃れるための方法をいくつか用意したいけれど、取り急ぎ散歩して、深呼吸をしたら少しよくなった。

慣れないことをしていたり、追い詰められたりしているときに、何かできないことがあったとしても、いかに誠実であれるか、ということについてよく考える。自分自身のこれまでを振り返ると、不義理なことをしてきたこともあると思うし、それを振り返るといつも苦しい。その苦しさを忘れてはいけないなと思う。冷笑したりするのではなく、逃げずに向き合っていくことについて。相手とも、自分とも。

夜、テレビを見ていたら、熱いお湯ではなくぬるめのお湯でお風呂に入るのが自律神経にいい、高反発枕と抱き枕で横向きに眠ると睡眠の質がだいぶ改善する、と言っていた。さっそくぬるめのお湯に浸かったら、一日のいろいろがじわりと流れ出た。気がする。

2021.09.23

昼、夜、ひさしぶりの人に会ったり、友達とごはんを食べたり。お酒は本当に飲めなくなったな。

2021.09.22

この日のことは、me and youのニュースレターの日記文通で書きました。

2021.09.21

朝、散歩して近所の公園で朝ごはんを食べていたら、犬を連れた人たちが次々と現れ、犬の会合ができあがっていた。なんだか最近ずっと犬のことを考えている気がする。最近観た『ウェンディ&ルーシー』にも、『ドライブ・マイ・カー』にも犬が出てきたし。まだ読めていなかった太田靖久さんの『犬たちの状態』も読み始めたい。仕事の合間にギターの練習をしていた。いい気晴らし。

2021.09.20

今日まで夏休み。この夏休みに一番得たものは朝早起きできるようになったこと。朝方の光が美しく入り込むリビングや和室で過ごす時間、澄んだ空気を吸える散歩の時間は、夏休み後も続いていくあたらしいたのしみ。朝9時の映画館で『ドライブ・マイ・カー』を観る。今日という日に、この時間に、この映画を観れてよかったな、と思った。映画館を出て、まぶしい光のなか、辛いことはいろいろあるけれど、生きていこう、という希望に満ち溢れた気持ち。自分以外の誰かの心を覗き込むことはどんなにがんばってもできないけれど、自分に向き合うことはいくらでもできる。伝えること、聞くことについて。いろいろ考えた。持て余した午後の時間を渋谷散策につかったけれど、小さな頃から毎日通学路で通ってすっかり慣れたこの街も、いつしかわたしの街ではなくなってしまったな、と感じた。

2021.09.19

朝5時に起きて、つくばを散策。彼のお姉ちゃんの運転であちこち連れてってもらった。ケーブルカーで筑波山の山頂に。山の新鮮な空気っていつぶりだろう?そのあと、筑波大学のすぐ側にある千年一日珈琲焙煎所でサンドウィッチをいただいて、隣にあるPEOPLE BOOKSTOREという本屋さんへ。古本も新刊も、zineやレコードもあって、店主の方の愛のあるコメントが素敵なお店だった。いろいろおしゃべりして、つくばで以前ライブをしたというMOCKYの好きな曲が入ったアルバムのレコードと、Elliott Smith Fan Comic Zine『エリオット・スミスのあれか、これか、それか』を購入。「あり得たかもしれない出来事や、ものがメッセージの媒体になっていくことについて」。それぞれの街にある個性のある本屋さんに立ち寄るとそのまわりに広がっている文化を知ることができる気がして、それがすごくたのしい。またつくばには遊びに行きたいな。

2021.09.18

初めてつくばエクスプレスに乗って、彼氏の家族に会いに行った。わたしの家の近くも空が広いと思っていたけれど、比にならない広さ。ひょろりと細長い、見たことのない木が生えている。夜ごはんでいただいたルッコラと蓮根がほんとにおいしかったな。食後は猫と遊んだりした。猫と通じ合うためにはじいっと見つめるのではなくてゆっくりとまばたきをするといいってこと、初めて知った。ひさしぶりに自宅以外の場所で眠った。

2021.09.17

この間、あゆさんと花月さんとpodcastの収録で話したときに花月さんがTikTokの話をしていて、わたしもダウンロードしていろいろ見ていた。いろんな国で暮らす人たちのvisual diariesを見ていると旅行でさまざまな場所の景色を窓から眺めているような気分になってたのしい。好きだな、と思うアカウントを探すために好きなアーティスト名などで検索している。「#sibyllebaier」で検索して出てきた女の子の何気ない弾き語りにやられて、わたしもSibylle BaierのTonight弾けるようになりたい、と思い立って9900円でヴィンテージのクラシックギターを購入した。唐突ではあるけれど、パソコンを使わないあたらしい趣味がほしくて模索中なのでわくわくする。

夜、これもpodcastであゆさんが話していた映画、『スモーク』を観た。このことは今度podcastで話したいなと思うからあまりここには書かないけれど、わたしにとっても何度も観返したい映画になった。偶然が積み重なって今ここにいること。嘘とほんとう。ポール・オースターやっぱりだいすき。『リヴァイアサン』を読み返したくなったのと、まだ読んでいない作品を図書館に借りに行こうと思った。

2021.09.16

朝、晴れていたから川沿いへ。多摩川はきらきらしてて気持ちよかった。真夏は暑すぎてなかなかできなかったからこそ、朝のサイクリングがうれしい!

近頃胃の調子がよくなく、食べるとすぐ気持ち悪くなってしまうこと、足のだるさが気になって、たまたま時間ができたので中国式マッサージへ。痛すぎてもう行くことはないかもしれないけれど、身体は軽くなったし胃の調子はよくなった。足つぼやリフレクソロジーが世界中で自然発生したということは不思議なことだよなといつも思う。うちにも青竹踏みがあり、同居人はずっと乗っかってて調子がよさそうなのでわたしも日課に加えたい。東京都写真美術館で『リバーシブルな未来 日本・オーストラリアの現代写真』へ。リバーシブル、というコンセプトを汲み取るのがわたしにとっては難解だったけれど、石内都さんと畠山直哉さんの作品が同じ空間に展示されているところで、コンセプトにもあった「過去と未来、生と死、記憶と忘却のサイクル」について特に考えさせられた。

2021.09.15

原稿を書き終わり、写真の現像に行く途中でお気に入りの噴水の前でぼんやりしていた。夏休みだけれど特になにかをしているわけではなくて、Instagramのリール動画ばかり眺めたりしている。

2021.09.14

自転車で半日ずうっと街をぐるぐるとまわっていた。少し進むだけで違う風景に変わるから、飽きない。この街に住んでいてよかったなと感じる。

夕方、半年ぶりくらいに実家に帰った。実家から割と近くに住んでいるのに、なかなか帰れなかったのはもちろんコロナのせい。やっとワクチンを2回打てたので、久々に両親と夕飯を一緒に食べてうれしかった。ロッキングチェアに揺られながら、亡くなったおばあちゃんのこと、飼っていた犬のこと、たったの数年で変わっていった変化の数々を思い出す。すっかり忘れて、自分のなかで都合よく解釈していたいろいろのことも思い出した。わたしが大きな声や誰かが不機嫌な状態に対しやたらと敏感で、息が詰まりそうなほどびくびくしてしまうことの原因は何なのか、ぼんやりしていたけれどはっきり思い出した。

家に帰り、もうすっかりわたしにとってはこっちの家が「家」で、実家は「行く場所」なんだなと感じて不思議な気持ちになった。親ともっと話したい。話したいのに話せていないことはいっぱいある。

2021.09.13

早朝の公園、いつもの猫と、猫をかわいがってる人たちの集会にすれちがう。「最近もう一匹の子を見ないのよ」と話しかけられる。人間同士が唐突になにか親密な雰囲気で話し合うことなんてめったにないのに、猫や犬など動物を介すと驚くほど普通にそれが行われることの不思議さはなんなんだろう。今日から夏休みなんだけれど、終わっていない仕事をいくつか進めた。夜は銭湯へ。脱衣場での会話が耳に残っている。菓子パンはからだに悪いらしいよ、癌の薬は飲みづらい、こんなご時世だからなんの楽しみもない、ひとりじゃ何もつくる気がしない、みんなそうだと思うけどね。自販機のリポビタンDが売り切れなの、みんな頑張ってるのかしらねえ。おやすみなさい、と声を掛けてくれて、優しい気持ちになった。

2021.09.12

同居人おすすめの漫画『ヨコハマ買い出し紀行』を読みはじめる。すっごく好きだった。いい時間が流れている作品で、全然違うんだけど志村貴子さんの漫画をひさしぶりに読みたくなりました。比較的近場に温泉があることを発見し、電車でひさびさの遠出。小田急線を乗りっぱなしで到着する、鶴巻温泉という駅。かつては温泉地だったみたいなんだけれど今はあまり栄えてはいない。駅から徒歩数分でたどり着く「陣屋」という旅館がとても立派で、日帰りプランがあったので行ってみた。立派なお庭を見ながらランチを食べ、すいていたから一人で広々温泉に入れてよかったな。ゆっくりした帰りに川崎市アートセンターでホン・サンスの『逃げた女』を観た。秋はキム・ミニみたいに黒タートルを着る、絶対。この映画もいい時間が流れていて、観終わったあとに女友達とのたわいもない会話の大切さに気づいた。彼に「男の人同士ってこういう感じの会話しなそうだよね」と話したら「たしかに」と言っていた。映画を観る直前に、わたしたちの目の前に鳩かカラスがフンをして、本当にぎりぎりだったのだけれど、あのぎりぎりで逃れた感じはいったいなんだったんだろうなあ。

2021.09.11

朝は散歩して、喫茶店でモーニングをした。意外といけるじゃないか。家に帰って、podcastの収録。歳が少し離れた女友達ができたような感じでなんだかすごくうれしい。まだ会ったことはないのに、なんだか不思議だ。今日はやっと美容院に行ってずっと気になっていた襟足を切れて、しゃんとした。ショートにしてから1年以上経つけれど、そろそろ伸ばしたくなってきた。年内には顎くらいまで伸びそうって。そのあとは豪徳寺周辺の古着屋さんへ。Gouldで女の子が5人並んだブローチと、Scholeで総レースなんだけど裏地がビビッドなブルーで、綿が入っててもちっとしたワンピースを買った。もうそろそろ秋の服が着たいね。

2021.09.10

朝7時に起こされ散歩に連れ出される。数日間家から出てなかったので、玄関出た瞬間に立ちくらみがした。身体がびっくりしたのか。数分間歩くだけできつかったけれど、朝の空気は誰にも触れられていないような特別な気持ちよさがある。気持ちいいことはわかっているのにな。毎日行けないのはなんでだろ。知らなかった花畑と出会えてうれしい。道端に巨大なきのこを発見して、家に帰って調べたら毒きのこだった。いくつかの打ち合わせをして、いいなと思ったら、相手に素直にそのことを伝えるのがとても大事だなと思った。

2021.09.09

昨日に引き続き、ほとんどの時間がオンラインミーティング。いくつかの取材を通じて、子供時代の原体験は思った以上に色濃く残り続けるものなのだなと感じる。わたしもきっとそうだな。2日連続でUber Eatsだった。久しぶりにビールを飲んだけど、1本飲み切るのがきつい。アルコールを求めているのではなくて、炭酸を求めているだけな気がする。身体がだいぶ変わってしまったんだな。

2021.09.08

ほとんどの時間、オンラインミーティングしてた。同居人が早寝早起きになった関係で、わたしも生活サイクルが変わり始めている。21時くらいになるともう眠い。日が昇るとしっかり起きる。人間だなって思う。

2021.09.07

Internet Archiveを使って当時見ていた女の子による日記サイトを探して読んでいた。あのときの、憧れの手触りを思い出す。だれかの何でもない日々の記録が更新されるのを待ち望んでたあの感じ。そして、何時間も検索してついに16歳のときに書いてた自分の日記を発掘した。なんでそのことを書こうと思ったのか、なんでそうした言葉を使ったのか、その色で、その文字で、とすべてが目の前に浮かび上がる感じがした。数年後にまたその感じを取り戻したいなと思い、ここでもとりとめのない日記を書いてみようと思います。

2021年8月のプレイリスト

8月によく聴いていたプレイリスト。Sam Evianがこの季節に合っている気がして、よく聴いていた。HoppsのKevin Krauterの去年のアルバムから「Diamonds」、Hovvdyの今度出るアルバムからシングルカットされた「True Love」はどちらもメロディが素敵な曲で、夏の終わりに染みる。ツインボーカルを聴くとせつない気持ちになってしまうのでThe Goon Saxはどんぴしゃで好きだった。

フランスのバンドLa Femmeはたまたまなにかのプレイリストで流れてきて、大学生のときによく聴いていたフランスのエレクトロのような懐かしい感じもあって好き。LCDサウンドシステムのこのアルバムもまさにその頃よく聴いてた。ニジェールのシンセ/オルガン奏者のMamman SaniのUnreleased Tapes 1981-1984、レコードがどうしてもほしくって探しているのだけれど全然見つからない。

  1. Never as Tired as When I’m Waking Up / LCDサウンドシステム
  2. Diamonds / Kevin Krauter
  3. Don’t Slow Me Down (feat. Bonnie Prince Billy)/ Ashley Shadow, Bonnie Prince Billy
  4. True Love / Hovvdy
  5. Pasadena – Edit / La Femme
  6. High / Slow Pulp
  7. Nothing Ever Happened / Deerhunter
  8. The Wolf / Connan Mockasinn,Ade
  9. So Blue / Frankie Cosmos
  10. 日曜日 / わがつま
  11. In the Stone / The Goon Sax
  12. Little Things / Big Thief
  13. That Life / アンノウン モータル オーケストラ
  14. Inner Circle / Rozi Plain
  15. Alone But Moving / Here We Go Magic
  16. Soup / Issy Wood
  17. Arman Doley / Mamman Sani
  18. Knock Knock / Sam Evian
  19. Right Down the Line / Sam Evian
  20. Cool Colorado / La Femme
  21. A Slice of Lemon / Molly Nilsson
  22. Pastel Memories / Lionmilk
  23. スウィートレイン / Lantern Parade

8月24日くらいまでの雑記

・おととい、深夜に急に胸の下あたりが痛くなってこれは何だ…?と思い、次の朝パジャマをめくるとぶつぶつが。皮膚科に急いでいくと帯状疱疹だった。これが噂の…と不安になっていたけれど、経験者の話などを聞いて少し安心。身体の奥の方から表面に向けて突き上げるような初めての痛み、体の怠さにやられている。薬が効いているのか、朝より少し楽にはなってきたけれど、朝は耐えきれない痛みだった。疲労とストレスといわれたのでとりあえず明日もゆったりしよう。免疫が落ちているのかなあ。こんな時期だし、免疫をなにがなんでも高めたい…。

・オリンピックはあっという間に終わり、パラリンピックが始まり、フジロックも始まり、感染者数はうなぎのぼりで、一日中家から出ずにテレビを片目にTwitterとInstagramを行き来していると、なにが現実なのかよくわからなくなってきて頭が混乱してくるのですべてを閉じる。いまの政治に対して、向こう見ずでご都合主義としか思えなくって本当につらい。スピード感を持って様々な出来事に対してアクションを行っている人たちに最大限のリスペクトを持ちながら、心が折れないように、自分なりのバランス感覚を探っている。例えばこの日記をつけているのもその一つの方法で、気になるけれど調べたくなって仕事や家事や休憩などができなくなってしまいそうなニュースはPocketに放り込んで、夜遅くや早朝、週末にじっくり読んでいるから、だいぶバランスがとれるようになった。

・そんななかで開催されたフジロック、さまざまな人がいろんな状況・気持ちであることがあることはたしかなものだとして、デルタ株で状況が変わり自宅療養で死者が出ている今、「大人数が長時間集合する」という状態を見るのがつらくて、配信もちゃんと見れなかった。今年は有観客で行うべきではなかったんじゃないかなと思う…。けど、なんともはっきりといえない。難しい。コロナにまつわるさまざまな判断がそれぞれに委ねられている状況の難しさ。

柚木麻子さんの料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」の「幸せそうで、なにが悪い」。普段から柚木さんのTwitterを見てめちゃめちゃ元気をもらっているのだけれど、わたしはこのエッセイの「分断社会で辛い思いをしている人が大勢いる中、楽しそうに振る舞うことをとまどう心理は当然である。でも、自分の特権を自覚し社会貢献しようとすること、幸せでいることは両立できると私は思っている」という言葉に本当に元気をもらった。幸せであるとき、楽しくあるときに、なんとなく後ろめたさを感じたりする。でも、少しでも気持ちや時間に余裕があるときは楽しくあっていいし、そういう人が苦境の中にある人を助けることもできるのだということ。ともさかりえの素晴らしいアメーバブログの話も気になる。

・紗織ちゃんのTOKIONの連載「小指の日々是発明Vol.4」の『日常と、芸術の存在意義』が本当によくって泣いちゃった。ウイルスに怯えすぎて、芸術の醍醐味をすっかり忘れてしまっていたということ。過去救われてきた作品を頭の中で浮かべたら、蘇ってきたあの感覚。そして、当たり前に思い描いていたことが、今やもうただの願望みたいに思うこと。奪われ続けている個人的な日常を1日でも早く取り戻したいということ。ひとつひとつ頷きながら何度も読み返した。紗織ちゃんが2005年に渋谷の文化村でレオノール・フィニを観たちょうどその頃に、わたしは友達の紹介で彼女と出会った。高円寺で遊んだ日のことをいまでもよく思い出す。あの頃のことを思い返すと、未来はこんなに予測不可能なものなんだなと驚く。身も心も無防備に感動したり笑ったりできる日を、絶対に取り戻したい。この記事のRelatedにme and youのインタビューがあったのも嬉しかった。TOKIONさんありがとう。

井上まいさん『大丈夫倶楽部』を読み始めた。登場人物の愛おしさ、わかる、わかるよ…となりながら布団にくるまって読みたい。

・先々週くらいに『プロミシング・ヤング・ウーマン』を観た。まわりの人たちが絶賛していたから楽しみにしていたのだけれど、自分にもあった様々な出来事が思い出されたり、いろんな感情がごちゃまぜになって、最後のシーンで涙が溢れた。映画後、映画を観るまで楽しみにとっておいた鈴木みのりさんによるレビュー「性暴力への「復讐劇」を華麗に転じる傑作!『プロミシング・ヤング・ウーマン』」(Wezzy)を読む。ブリトニー・スピアーズやパリス・ヒルトンのこと、「キャシーが見つめているのはわたしたちだ」の章の考察などを読み、でもう一度作品を楽しんだ気持ちになった。また観たい映画。

・イングランド北部の都市ヨークには、子どもなしで歳を重ねた人たちが集う「Aging Without Children(AWOC)」というコミュニティがあるみたい。集会をしたり、“普通の”女性たちが日常や社会のことについてを題材に繰り広げる劇団「ノー・キディング」や、詩の披露など、創作活動にも力をいれているとのこと。私は歳を重ねたときにそれぞれの苦悩を分かち合える場所をつくれたらいいなという野望?があるのだけれど、こういう人たちがいるのだなと思うと勇気が出る。

・アフガニスタンの問題については本当に難しく、勉強不足で、いまも現在進行中で学んでいる。本当はこの雑記を書くまでにもうちょっと勉強したかったけれど、体調不良でなかなかできなかったので、引き続き学びたい。RAWA(アフガニスタン女性革命協会)を支援している日本の「RAWAと連帯する会」代表の清未愛砂さんの『ペンとミシンとヴァイオリン アフガン難民の抵抗と民主化への道』を読んだ。写真がふんだんに使われていて、女性と子どもたちの生活と教育のいまが伝わってくる。また、COSMPOLITANの「アフガニスタンの女性と子どもたちのために今できること」という記事も何ができるか書いてあってわかりやすかった。「RAWAと連帯する会」「women for afghan women」に寄付し、「Protect the freedom and safety of Afghan women and girls」に署名をしました。

Kid Pixがブラウザ上で完全に再現されてて感動しちゃった。小学生のときのパソコンの授業でこれで遊んでいた記憶が一気に蘇った感じだ。

・Twitterでmariekkoさんが投稿されていて知った旅のサブスク「HafH」が気になる。全国700以上の施設を月額2,980円からサブスクリプションで泊まれるとのこと。知らなかった素敵そうな宿泊施設もたくさん。一回試しに使ってみたいなあ。

・ジョージアのLouisa Chalatashviliという方の写真を見ていると世界にはこんなにも美しい場所があるんだなとはっとする。また生きていればいつかはこの地に降り立つことだってできるかもしれないんだということも。

黒田育世さんの新作公演『YSee』へ。Joanna Newsomのアルバム『YS』の1曲1曲と向き合って生まれた舞台。何度も泣いてしまった。こういうふうに心が震える感じがひさしぶりだった。帰り道に、こういうわけもわからず、言葉にもならない気持ちが湧き出てくる感じって、本当に大切だよねと話した。身体を小さくしてスマートフォンと向き合っているときとは真逆な気持ち。

・神楽坂にいたので、かもめブックスへ。「いつまで争うの?」特集でサローヤンの『僕の名は、アラム』を買った。帰りの電車でちょこちょこ読んだけれど今まさにこういう本が読みたかったなという本。『パパ・ユーアクレイジー』も家にあるけどまだ読めてなかったから、ますます楽しみになった。特集では、このあいだ長田杏奈さんが紹介していた『ヘイトをとめるレッスン』なども売っていて、おもしろい特集でした。そのあと神楽坂から早稲田に向かう印刷工場が立ち並ぶ道を歩いて、そのあたりにあったunkという古着屋さんがよかったです。もう少し体調も世の中の状態も落ち着いたら、知らない街の知らないお店に行って、どこか遠くに行った気持ちを味わいたいな。

・鷲田清一さんの『「聴く」ことの力』、伊藤亜紗さんの『手の倫理』を読んだ。たまたま同時に読んでいたけれど、『手の倫理』のなかでも『「聴く」ことの力』が引用されている部分があって、読み進めながら呼応している感じがあった。この二冊についてまたじっくり考えたい。

・たまたまTumblrで見つけた犬がかわいいThe CureのJust Like Heavenのポスターらしきもの。

8月7日くらいまでの雑記

・この間のme and youのニュースレターの日記にも書いたのだけれど、感染症が蔓延し、ワクチンも補償もされない中、オリンピックが開催されて、日々信じられないようなニュースが次々と目に飛び込んでくる。今この国で生きている、ということについてどう向き合っていくべきか日々考えあぐねている。声をあげるべきときにあげられる場所であげて、まわりの人と話す機会を増やすことからまずは始めようと思う。

・2013年、東京オリンピックが決まったとき、わたしは「そうなんだ」くらいしか感じてなかなかった。恥ずかしいことに。なにも考えずにぼんやり「東京オリンピックが開催される頃は32歳か、なにしてるんだろうね」なんて友達と話していたような気がする。社会で何が起きているか、政治についても関心を持てていなかったわたし一人の行動も何かしらのかたちで今に繋がっていると思う。無関心の怖さ。感染症が広がる最中で行われる今年の五輪、というだけではなく、五輪というもの自体が抱えている問題に関しては「五輪開幕の今こそ考えたい、スポーツにおけるセクシズム──井谷聡子×清水晶子【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.13(前編)】」の記事がとてもわかりやすかった。井谷さんが監訳をされている『オリンピックという名の虚構』も読み始めました。

「ワクチンを若い方も打っていただきたい」という小池知事の言葉。こんなにもいまの現状が見えていないのか、と唖然とする。忘れないために書いておきたいけれど、私は7月16日に接種券が届いたけれど、その段階ではもう既にすべての枠がいっぱいだった。その後、運良くキャンセル枠が見つかって8月末に予約ができたけれど、本当に運が良かったとしかいいようがない。何度も画面を見に行ってやっと、という感じだったし、大規模接種も一瞬で埋まってしまう。その後、中小企業が6社で運営している職域接種のことをTwitterで知り、ワクチンを一つも余らせないように声をかけていたようで、me and youのような小さな会社でも大丈夫だったので早く受けたかったからそちらで受けることにして、区の枠はキャンセルした。ほかに機会を求めている人に渡すためにも区の枠はあけたほうがいいと判断した。

わたしは運良く職域接種で早く受けることができたけれど、職域接種というのもそもそも格差を生んでしまっているなと感じたりもする。医療関係者やエッセンシャルワーカーなど早く接種すべき職種の人が職域接種を行うのはわかるけれど、大企業で勤めている人、あるいはそういった人と家族であったり、なにかしらの繋がりを持っているだけが先に打てて、繋がりを持たない人はワクチンが打てず、リスクに晒される時間が長くなるのはおかしな構図だなあと。どうなんだろう。ほしいほかの国がどのようにワクチンを行き渡らせているのか調べきれてないのだけれど、まったく統制がとれていないこの現実に悲しくなる。(また状況は刻々と変わっていると思うので現時点でのメモ)

・mmmさんの「とんぼ」は、今この東京を生きているということについて考えながら聴きたい曲。

・8月6日に小田急線内で起きた恐ろしい事件。たまたま事件が起こる1時間前に小田急線に乗っていたため「もしかしたら自分も刺されていたかも」という気持ちになった。そういうふうに感じた人はきっと多いはず。仕事中に親から何度も電話がかかってきて事件を知って、逃走中だということで気が動転してしまった。

その後犯人が見つかったということがわかって少し安心したけれど、電車に乗るきにはなれずタクシーで帰って、翌朝目覚めたら「幸せそうな女性を見ると殺したいと思うようになった」とフェミサイドだということがわかってすごくつらい気持ちになった。

これで女性たちが「幸せそうな女性」だと思われないようにしたり、女性だからといって必要以上に気をつけて電車に乗らなくてはいけなくなったりすることは確実におかしい。既にこんなにも危険な目にあわないように、生活の中で必要以上に気をつけているのに。加害者の供述を見ても、小さな性差別をそのままにしておくと、積もり積もってこんな悲惨な事件になってしまうこともあるのだと感じて、社会が本当に変わっていかなくてはいけないよなと思った。「殺人をするような人は異常者だから」とそこで話を終わらせることはできない。殺されはしていないけれど、「支配欲」を感じることや、そしてそれに抗うと危険な目にあってしまいそうなことには覚えがある女性は多いと思う。だから多くの女性たちがこの事件に対して声をあげている。レベッカ・ソルニットの『説教したがる男たち』に収録されている、「長すぎる戦い」という文章のことを思い出した。暴力の前提には「私には、お前をコントロールする権利がある」という独裁主義があるということ。これが極端になると殺人に及ぶことがあると考えると、あきらかに繋がっている。

一方でもちろん、女性である自分自身もなにか差別性を持っていないか、常に注意深く見ていかないといけないと思う。それに一部で極端に「女性vs男性」の構造にして煽る感じもあるけれど、それも新たな差別を生む。「わたしは絶対にそんなことはしないから」と信じ込むことは絶対に避けたい。この事件を通じてさまざまなことを考えたし、いまも頭のなかの大半を占めている状態。まだわからない部分も多いし、今後も追っていきたいです。なにより被害者の方の怪我が良くなり、その場に居合わせた方の心の傷が癒やされますように。

この事件のことを考えるときに韓国で起きた江南駅殺人事件のことが浮かんだので「韓国の女性たちが「声を上げ、生き方を変え始めた」理由」を読み直した。フェミサイドについては、HUFFPOSTの「日本の殺人事件での死亡者は、女性が男性を上回る。「フェミサイド」の実態は?」という記事、The HEADLINEのフェミサイドについて、刑事司法制度や各国の状況などについて丁寧にまとめられた記事が参考になりました。

コミックナタリーで『バクちゃん』の増村十七さんと『ベルリンうわの空』の香山哲さんの対談!どちらも移民についてや異なる人たちと思いやりを持って生きることについて考えるきっかけを与えてくれる大好きな漫画。

付き合っている相手が同じ男性だったということがわかった3人の女性たちが古いスクールバスを改装して共に旅に出る、という物語みたいな本当の話。最高。

Ms.MachineのSAIさんによる野中モモさんのインタビュー、「対話」という感じがしてすごくよかった。モモさんの「世の中は放っておくと富める者がより富む流れに乗ってしまうものなので、そこにちょっとした小石を投げ入れて、ノイズを起こすようなことをしてほしいですね」という言葉も、本当にそうだなあと思う。

猫によるビデオボムまとめ。かわいい…

・Rookieの「夏の楽しみのためのガイド」も大好きだけれど、VICEに載っていた「もし夏が嫌いでも最高の夏を過ごす方法」も良かった。

・お気に入りのブランドkkCoのアンチブライダルコレクション「CEREMONY,」のコンセプトいいなあ。いつだってセレモニーをしていきたいので一着買って特別な日に着ていきたい。

羽佐田瑶子さんのアイドル・フェミニズムにまつわる連載がスタート。気になる分野、第一回目は研究者・高橋幸さんへのインタビュー。2ページ目の「問題なのは、アイドルの主体性を利用して、アイドルを食いつぶしていくような搾取システムである」という話について、頭の中ですごく整理される感覚があった。

「『ゴーストワールド』キレイな世界の裏にある、押し殺された感情たち」読んで、久しぶりにゴーストワールド見たくなった。大好きな映画!

・女性旅行者コミュニティのFemmeBnBというものがあるのをはじめて知った。WIREDによると女性の旅行体験を向上させるための民泊仲介サービスと、旅行者と宿のホストをつなぐコミュニティ機能を持つとのことで、すでに60カ国・4,000人以上の登録者を集めているそう。検索してみたところ、日本はまだなさそう?このサービスは絶対に心強いだろうなと思った。女性が普通に旅をして宿泊してもまったく危険な思いをしないような日が訪れてほしいな。

・編み物一年生なのですが、夏っぽい丸いバッグができた。かわいくって持ち歩きたいんだけど、このくらいの大きさのバッグを持ってどこかに行く用事がなくってかなしい。

・7月は映画館で映画をたくさん観れた月。エリザ・ヒットマン監督の『17歳の瞳に映る世界』、横浜シネマリンでずっと観たかったシャンタル・アケルマン監督の『ブリュッセル1080, コメルス河畔通り23番地, ジャンヌ・ディエルマン』、イメージフォーラムでケリー・ライカートの『ミークス・カットオフ』『リバー・オブ・グラス』『ウェンディ&ルーシー』。どれも自分にとって大切な映画になりました。

2021年7月のプレイリスト

7月によく聴いていたもののプレイリスト。それぞれの曲についていつかなにかメモをするかもしれない(しないかもしれない)。

  1. Dream Puppy / The Sweet Enoughs
  2. Lucklucky (Japanese Language Version) / Nicholas Krgovich
  3. Nata Ni Thlae / Yin Yin
  4. The Hum / Bedouine
  5. Room Mate / Lizzy Mercier Descloux
  6. Axis Bent / ライリー・ウォーカー
  7. Vacuum / HOMESHAKE
  8. Shee / quickly, quickly
  9. nail i couldn’t bite / SPIRIT OF THE BEEHIVE
  10. All the Umbrellas in London / The Magnetic Fields
  11. Capt. Koyake / Monster Rally
  12. Wrong About The Rain / Sandro Perri
  13. Clouds / Wildlife Freeway, Sunny a Atema, Alex Ebert
  14. Spiritual Eternal / Alice Coltrane
  15. Easy to Be Around / Diane Clouck
  16. Tizita / Hailu Mergia
  17. The Joy in Sarah’s Eyes / Douglas Dare
  18. New Years Eve #2 / Orions Belte
  19. I Can’t Lose / Sam Cohen
  20. Avalanche / Maja Lena
  21. Northsiders / Christian Lee Huston
  22. Redwood Tree / Jamie Drake
  23. Not The Time / SASAMI
  24. Hunned Bandz / Tanukichan
  25. Two Face / L’Rain
  26. Prison Guard / Hundred Waters
  27. Crimson and Clover / The Shacks
  28. Lobby – feat,valknee / んoon, valknee