2023年10月の日記

・新しくカメラを買って、散歩がとにかくたのしい。記憶が言葉で残されるというよりかは、たくさんの写真が頭のなかに格納されているような感じがあるから、写真で日々を記録することで気持ちが安らぐ感覚がある。

・福岡へ。博多と久留米でイベント。ajiro、MINOU BOOKSのみなさまには本当にお世話になった。食べ物がおいしく、なんていえばいいのか、すごくエネルギーがもらえる豊かな食事。この出張は、いろんな人と一緒にごはんを食べて、お酒が飲めたのがすごくよかった。その土地で暮らしている人と食べるごはんは格別だ。久留米はあきさとさんが新しくつくったhisiという場所を案内してくれて、川沿いでのんびりした時間が美しかった。福岡の空気がなんだか好きで、また必ず訪れたい。

・京都。京都に行くとなぜかパンばかり食べる。出張で訪れたけれど、仕事がとにかく忙しかったのと、考えたり学ばなくてはいけないけど時間がない、というテンションになってしまって、気持ちがぎゅうぎゅうになっていた。ホテルで夜遅くまでずっとパソコンに向かっていると、遠くまできて何をやっているんだろう、となぜか大きな悲しみが襲ってきて、前々職の会社でタイに出張したときもこの感じあったなと思い出した。夜21時に夕飯を一人で食べに出かけ、ホテル近くにあったなんだか雰囲気がよさそうなお店の扉を開ける。常連さんたちが手招きしてくれて、それまで何人も断っていたらしいけれど、店にいれてくれた。温かいおでん、そんなに飲むはずはなかったけれど、ビールに、日本酒二杯。ご縁だねえ、と向こう側の席にいるおねえさん。音楽はキリンジがかかっていた。物理学者だという隣にいた人が、この日本酒も粒子でできていて、と話すのを聞きながら、ぎゅうぎゅうだった気持ちが解けていくのを感じた。 

・10月は9月に引き続きたくさんの街に訪れた。新しい風景、新しい人、たくさんの刺激を受けてこんなうれしい機会はないなと思いながらも、休みなく移動していたことで少し疲れを感じている。受け取るものが多すぎて、少し整理する時間が必要そう。

・ゴーストワールドの試写。中学生か高校生の頃観て、DVDも持っていて何度か見返してるけど、スクリーンで観たのははじめて。毎回「こういう話だったか!」と思う。多分初めて観たときは、世界に嫌気しかないくすぶった気持ちを抱えた自分とイーニドをただただ重ねていたけれど、今はもう少し外側から作品を眺めることができて、また違った意味で好きになっている。

・バストリオ『一匹のモンタージュ リクリエーション』のアフタートークに参加した。二日連続で観劇。それぞれが日常のなかで感じたり考えたり観察したりしていることが、わたし自身のいつかの経験や記憶と重なり合う瞬間がある。そして、その場にいるそれぞれの一匹たちが重なり合う瞬間もあって、そのことに深く感動する。そして音楽。サックスの音、歌声、叫ぶ声。会場の外へ走り出て、だんだん聞こえなくなる声。食事、いい香りのする木、コーヒーの匂い。目の前に生活があって、知らない誰かもどこかで生活をしていて、そして今この時間もどこかでその生活が脅かされているのだということも思う。

・Sam Wilkes&Jacob Mannのライブで、ビルボード横浜へ。すばらしいライブで、多幸感に満ちていた。演奏する本人たちも音に浸っていて幸せそうな姿で、ああこれだからわたしは音楽が好きなんだ、という時間だった。

・twililightで連載していた『わたしを覚えている街へ』が小さな本になる。このうえなくうれしい。金木犀のソーダを飲みながら最終確認。手のひらサイズの小さい本。自分が生まれ育った街について考えることで、自分の過去について見つめ、遠く昔にあったことを思いをはせ、ほかの街やそこで暮らす場所について考えることへと広がっていった。そしてこの連載をしていたことで、自分が生まれ育った街のそばに今も暮らせているということを含め、いかに自分が持てているものが多いのか、ということを実感する機会にもなったと思う。

・ガザで起きていることについて、しっかりと知り、行動していきたい。正直なところ、これまでの自分はイスラエルとパレスチナ間の問題を「宗教が絡んだ、難しい問題」だと思ってしまっていた。それだったら、なぜパレスチナ難民が多いのだろう? これが今始まったばかりのことではないということ。ガザで起きているのは戦争ではなく、虐殺であるということ。このことはまだ学び途中であっても誰かとシェアし、考え続けていきたい。(別の投稿に書こうと思います)

・自分の携帯に毎日なんとなく日記をつけていたものの、この場所に書けてなかった。でもやっぱりどこかに何かを書くというときに一番落ち着くのはここで、少しでも記録を残していきたいなと思う。Twitter(Xは未だに言い慣れない)はやめようかずっと悩んでいるし、InstagramとThreadsは使ってはいるものの、何をどこに書こうか迷ってしまって、そのままアプリを閉じることも多い。告知したいこと・すべきこと、シェアしたいこと・すべきこと、たくさんあるそれらをいつどこにどうやって書いていくか。仕事柄、自分のメディアも持っていて、ほかのメディアに書く機会もあって、届けられる機会は無限にあるはずなのに、さまざまやらなくてはいけない目の前のことでなかなか追いつけないのが歯がゆい。だからこそ考え途中のことを書き続けたい。

2023年5月の日記

5月はあまり記録をつけていなかった。

・2023.05.31

このあいだtwililightで買った樹村みのり『彼らの犯罪』を読む。最近起きたある事件のことなども考えていた。『母親の娘たち』も読みたい。

・2023.05.30

朝は7時台に起きるのが調子がいい。8時台でも6時台でもだるくなってしまう。身にまとうものはなるべくシンプルで素材に心地よさを感じるものが調子がいい。

・2023.05.29

一日中、歪んだ感情が頭を占めてしまっていてだめだった。明日からしっかりしたい。梅雨はいやだ。

・2023.05.28

近郊の山に登るのがとてもたのしかった。山頂で見たバードウォッチングをする人たちのことがなんだか忘れられない。

・2023.05.27

中高時代のことをたくさん話した日。グループに入るということがすごくすごく苦手で、だけど一人で全然大丈夫みたいに貫くこともできなかったから、「こういうグループに入らなきゃ」という感覚に常に襲われていて焦っていたし、ずっと誰かの目線を意識しながら生きていたように思う。そうした目線は自分自身も知らず知らずのうちに放ってしまっていたように思うし、そのことを思い返すと逃げ出したくなるくらい辛い。自省を忘れずにやっていかなきゃ、忘れたら終わりだ。ずうっと女子校だったけれど、女子校出身の子って女子校に対してこういう思い出を話す人は少ない気がする。けどわたしだけではなかったんだと思って少し安心した。

2023.05.26

あたたかくなってくると白い服が欲しくなるけれど、今日みたいにケチャップをこぼしたときのことを考えるとやっぱり買えない。

2023.05.25

アイ子と寿司。いっぱい詰まった誕生日プレゼント&お土産セットがうれしすぎて、明日の朝に開けることにしてたのしみに机の上に置いた。サンタクロースにもらうクリスマスプレゼントが楽しみだった頃みたい。眠る前にひさしぶりに本を読む。いつか一人旅をしたときのあの感じのことを絶対に忘れない。

・2023.05.24

気づくと全然日記を書けていなかった、けど残すということに少し固執しすぎていたようにも思うので、そのままにする。

・2023.05.22〜23

日記をかいていない。

・2023.05.21

はじめての文学フリマ出店。すごい人・人・人!学祭感があってかなりたのしかった。お客さんもたくさんきてくれたし、やっぱりこういったかたちでいろんな人に会える機会がたまにあるのはうれしい。普段だいたい家で仕事しているから、なおさら。

・2023.05.20

駅前で盆踊りの練習をやっている。夏。夜、先週に引き続きtwililightへ。山崎まどかさんと児玉美月さんがメーサーロシュ・マールタ監督作品についてお話するトークイベント。好きな監督の作品について好きな方々がお話するのを聴く、幸せな時間。

・2023.05.19

仕事後、BIG LOVEに行って友人たちと音楽の話をする。わたしは音楽に関しては完全なるリスナーなので、ただただ音楽が好きな人として、音楽が好きな人といいですよねと話す時間が本当に愛おしく感じる。ロンドンの話とかもしてたから、前にロンドンでライブを観たTirzahのレコードを買った。原宿の居酒屋で飲む。原宿の居酒屋で飲んだのって人生初かも。

・2023.05.18

数日前に感じたちょっとしたもやつきを何回も反芻している。あのとき、子供がほしいと思っていない自分に対して、本当にそう思っているのかと疑うような聞かれ方をしたように感じて、誰もが子供がほしいと思うものだろうという前提のもとで聞かれたような気がして、なんでそんなふうに聞くんだろう? とずっとずっと考えている。飲みすぎていたからかもしれないし、あまり深く考えるのはやめたいけれど。

・2023.05.17

朝は後編へ。二日酔いだからやや調子が悪い。おすすめしてもらった『スカム・フランス』を観る、すごくいい感じで続きがたのしみ。登場人物たちのリアルな感じがとても愛せる。

・2023.05.16

電車で腕や首にタトゥーがたくさん入っている女の子がいてすごくかわいかった。今はまだ何をいれたらいいかわからないけれど、いつかいれてみたい。

自分自身の選択や自分自身のやっていることが間違っていない、と信じて進んでいくことは大切なこと、一方で信じるものがないことが悪い状態だということは絶対にないと思う。

・2023.05.15

日記書いておらず。

・2023.05.14

生きているうちにできるだけ多くの言語を知ってみたいし、できるだけ多くの国の文化を知ってみたいという気持ちと、気持ちはあるわりに全然行動に移せていないというもやつき。

・2023.05.13

眠くてなにもできず家にいた。日記を書いたり、好きだった音楽を振り返ったりする。中途半端にしておいた思考の切れ端みたいなものをしっかり調べたりしながら埋めていく、という行為は10代の頃から癒やしの行為としてやっていたことだ。放っておくと透明になってしまいそうな自分がたしかに存在していることをたしかめるための行為でもあるように思える。

・2023.05.12

twililightで『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』の関連トークを、金子由里奈さんと。ぬいしゃべは本当に自分にとって大切な作品で、『眠る虫』なども大好きな金子さんと話すなんて…とめちゃ緊張していたけどたのしい時間だった。金子さんが話している言葉の一つひとつがいま自分にとっても必要な言葉だった。わたし自身、やさしくあれない、自分自身に残酷な部分がある人間であると思っていてそれがしんどくなるときが多く、だからこそやさしさは急務、という言葉が染みた。捨ててきた選択に存在している亡霊の話も。三茶で打ち上げ。入管法改悪案に関するデモは行けなかったけれど、SNSで行っている人たちの声を見ていた。

・2023.05.11

近所のおばあちゃんがやってる小さな花屋さん、「終了します、ありがとうございました」という張り紙がはってあったのに、張り紙が剥がれて普通に営業していた。うれしい。

・2023.05.10

ちょっとしたことで、つくづく熱狂には注意深くいたい、と思う。同時に、自分は何でこんなにも熱狂に対する怖さがあるんだろうと思う。戦時中に熱狂していた人々のことについてもよく考える。コロナ禍にも数々の熱狂が起きていた。もちろんいい「熱狂」も存在していて、ファン文化などはそれに近いと思うけれど、自分自身はわりとどのようなジャンルの熱狂に対しても入りきれず冷めた目を持って見てしまうところがあって、ときたま人に備わっているべき機能がないように感じて自分が寂しく感じるときもある。

なおみと夜ごはん。これまでの人生でHPVウイルスのこととか全然教えてもらわなかったのなんでなのまじで腹たつよな、という話をした。

・2023.05.09

あつことランチ。健康の話で盛り上がる。大学時代は毎日会っていたから、それに比べると会う頻度はだいぶ減ってしまったけれど、それでも話していると時間って超えるものだなと感じる。

Twitterで、好きな映画やライブを観てても少しだけ早く帰りたがっている自分がいる、という話を見かけて(すごくいいねがついていた)、わたしもそういうところがあるな…と思った。好きだという気持ちは嘘じゃなくて、でもそれより早く帰りたいとか思っている自分もいて、好きな気持ちの純度が低いのでは?と不安になる。

・2023.05.08

・2023.05.07

シャンタル・アケルマン映画祭にてゆめさんとトーク。ディエルマンとの長い時間を過ごした人たちのあとにトークするのはとっても緊張した。大切な作品にこうしたかたちで関われたのはうれしく胸がいっぱい…

アキオ誕生日。プロ仕様のかわいいエプロンをプレゼント。シェフ!と呼ぶ。誕生日だから今日はわたしがおいしい夕飯をつくろうと意気込んだけどあんまりうまくつくれず、かなしくて泣いたら「かなしみのシェフ」という名前がついた。

・2023.05.06

実家、お兄ちゃんの家族たちと過ごす。3人の子供たちと数時間過ごすだけでへとへと。子育てってほんとすごい。なにかのときに立ち寄りたくなるちょうどいい感じのおばさんになりたい。

・2023.05.05

水戸へ。いつもランチ何食べたらいいかわからず、駅前でオーソドックスな中華を食べる。水戸芸術館で『ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術―いつ・どこで・だれに・だれが・なぜ・どのように?―』。マーサ・ロスラー《キッチンの記号論》、ジャンヌ・ディエルマンと同時期だった。青木陵子さんの《三者面談で忘れてるNOTEBOOK》、地図を見ながら一つひとつたどる時間がよかった。素晴らしい作品が多くノートにたくさんメモする。最後に感想について付箋が貼られていて、そこに「母以外もケアしている人がたくさんいるのになんで女性だけ」といった書き込みがいくつかあったのが印象的だった。たしかにそうだろう、でもこれは母から考えるという企画であり、いかに母という存在によるケアが軽視されてきたか?ということをあらためて感じる機会になった。

・2023.05.04

川沿いのカフェへ。Beach FossilsやDIIVが流れていて、それが風が抜ける開かれた店の雰囲気とあっててすごくよかった。夏がくるね!そのあとショッピングモールにて中学の友達に偶然会う。万華鏡をつくっているそう。近くのやきとんやでごはん、店長が若い女性で、常連のようなおじさんからそれは性的な言葉だろうという内容を浴びさせられていて、淡々とやりすごすように対応していた。思わず口をはさみたくなるくらいひどかった。こういうときどうするのが正解なのかいまだにわからない。

帰り道に子供が「どうして月は近づいても大きくならないの?」と言っていた。

夜、『しんきらり』という漫画を読む、すごくよかった。ディエルマンとしんきらりに出てくる彼女が遠くで繋がっている感じがする。

・2023.05.03

鳥の声で目覚める。部屋でヨガをしていて、そのまま温泉。朝ごはんもちょこちょこ食べれてすごくよかった。散歩して、大正池のほうまで1時間くらい歩く歩く。歩く道のなかで何度も違う風景に出会える、だからハイキングってたのしいんだなあ。

バスと電車を乗り継いで松本へ。本当は会いたい人がいっぱいいたけれど、軽く夕飯を食べて帰ることに。どこも混んでいて全然入れなくて、穴場っぽい居酒屋へ。コシアブラやコゴミなどの山菜がすごくおいしかった。あずさでゆっくり帰宅。

・2023.05.02

上高地の旅へ!朝早起きしてバスで向かう。途中で諏訪湖を見たりして、遠足みたいでよかった。5時間くらいで到着。上高地は雪をかぶった迫力のある山と美しい色をした川のコントラストがすごくて、写真で見た以上だった。空気も気持ちよくて、車両制限してるからか人も多すぎず。コンビニとかは何もなくて、遊べる場所はないけど、この場所で自然をたのしもうとしてるひとだけいる感じがよかった。夕方散歩しようとして外に出たときの、人間よりも猿の方が多いあの光景が忘れられない。動物園の猿とは全然違った。そっとして立ち去った。夕飯もおいしくて、幸せ。さらにAlex Gの来日というれしいニュースで幸せで溢れた。

・2023.05.01

5月1日、今日はメーデーだから渋谷の街が労働組合によるデモ行進で溢れていた。最低賃金を守ろうという声。ミヤシタパークの横あたりで。その空間があまりにも資本主義の構造がそのまま目の前にあらわれてるみたいで、悔しくてすこし涙が出た。

上高地のためにゴアテックスの靴とジャンパーを買う。ずっと吟味してたからやっと買えてうれしい。最近は思いつきでぱっと買うよりも長く使えそうなものをじっくり考えてから買うようにしていて、買うときの喜び具合がかなり高いのでいいかんじ。古着は一期一会なので別だけれど。

うれしいお誘いのための準備をいろいろ重ねる。いつも自分で大丈夫なのか、という自信のなさがつきまとうけれどたくさん準備すればきっと大丈夫。

2023年4月の日記

・2023.04.30

三鷹SCOOLでバストリオの『ちちち』。すごかった。作品を観ながら、何度も生まれ、死に、また生き直した感じ。食べて、排泄して、セックスして、連綿と続くその先の先に自分が存在していること。わけもわからず涙で溢れて、終演後の橋本さんと泣きながら話す。うれしい言葉までもらってしまった。山下澄人さんの小説を読もう。

夜、20代の頃に付き合ってた彼氏から退職のご挨拶のメールがbccで届く。仕事の付き合いもあったからリストに入ってたんだろうな。一時期は深い関係で、いまはもうまったく関係のない他人になった人のこれからの人生の兆しを、誤配によって知るのは不思議だ。

・2023.04.29

三軒茶屋へ。TSUTAYAがユニクロになっててびっくりした。生まれてはじめて眉毛整えてもらうやつと、まつげパーマをやる。やったことがないことをするのは楽しい。そのあと、けいとひさびさの夜ごはん。店が終わったあと、改札前でも話し続けてた時間がよかった。

・2023.04.28

今週あった用事がリスケが重なって、空いた時間に映画を観に行こうかなと思ったりもしたけれどなんかうまくいかず、夜ごはんを近所で食べることに。先にべろべろに酔っ払ってる晃生と合流。メニューがあちこちに貼ってあって、全部違う品なのが最高。絶対に発見できないような場所に「イチジクとブルーチーズ」みたいなおしゃれなメニューが貼ってある。すごくいい時間だったけれど、そのあと入ってきたおじさんが店主に話す話を聞いていやな気持ちになって、店を去った。圧力的な話し方もそうだけれど、沖縄の辺野古に関して、よく聞こえないけれど自分にとってはすごく暴力的に感じられることを言っていて、別に話せるわけでもない距離感だったからわたしたちはそこを去るしかなかった。そのあとに入った店でも、スーツにSDGsバッジを光らせているおじさんと意見が異なりそうな雰囲気のまま政治的な話になりそうで、いまその議論をする体力がなかったのでなにも知らないふりをしてその場を去った。

・2023.04.27

朝の英会話、フィラデルフィア出身の先生。シェフらしく、メキシコ料理屋の話などをする。新しい人と話す、というだけで緊張するから、英語だとなおさら緊張する。勉強あるのみ…。

・2023.04.26

近頃の一番の楽しみが朝起きてからするストレッチや筋トレやヨガになっている。大の運動嫌いで面倒くさがりなのに、こんなわたしが訪れるとは。何が起きるのかわからないな。伸ばしたり多少の負荷をかけることが単純に気持ちがいいというのと、徐々にできるようになったり身体に変化が現れるのがおもしろい。このままわたしはどこへ向かうのか。

経口中絶薬が日本でも承認といううれしいニュースと共に、自己負担10万はやはり高すぎだろうと思う。本当に必要な人がアクセスできるのだろうか。このあいだのセイント・フランシスで手術ではなく薬で中絶する姿を見ていたからこそ、なおさら思う。緊急避妊薬の市販化に関するパブコメはどうなったかな。声をあげれば変わることがある、ということに気づくたびに、もっとできることを、と思う。

・2023.04.25

打ち合わせで晴海へ。大きなビルにあるオフィスにくるたびにこういう場所で働く日がまたくることはあるのかなとぼんやり思う。働いてみたいな、という気持ちもあるし、どうなんだろう。

夜、Men I Trustのライブのチケットを買ってるつもりでぎりぎりまで付近で仕事をしていて、イープラスを開いてみたら全然買えてなかった。SNSでチケット情報をちょっと調べたけれど、諦めて帰宅。こういうこと多すぎてちょっと本当に気をつけたい。

・2023.04.24

飲みすぎて体調が悪く、酒を飲みすぎないようにしようと誓う(毎回誓ってる気がする)

選挙、入ってほしいなという人がいっぱい選ばれててうれしい気持ち。

・2023.04.23

選挙に行って、おいしい中華料理屋でランチ。電車のなかで急に、自分の区政が大変なことになったらどうしようという恐怖に駆られてしまった。その割に特に自分が行動できているわけではないという矛盾にもやられてしまい、もう少し身近な区政のことを選挙のとき以外も考えようと思った。

毎年この季節になるとアケルマン映画祭に行く、というのが定番の行事になってきている。『街をぶっ飛ばせ』はもう名前が最高で(原題はSaute ma ville)、パンクな、若さを感じる作品。やはり舞台は台所だ。『家からの手紙』は、ニューヨークの町並みに、淡々とした母との手紙のやりとりが重ねられる。こんな映画を観たのははじめだ。アケルマン作品はそこに自分がいるように感じる作品が多く、この作品も観ている間に自分と母との日々のLINEを重ねていた。

パルコで「あいとあいまい」。森栄喜さんの詩の展示、twililightセレクトの本がよかった。とれたてクラブさんの『なかよしビッチ生活』と、森さんのチューリップのペーパーを購入してほくほく。そのあとその場にいた4人で飲みに行った。一言目では全然異なると思えることを掘って掘って掘り下げていくと、実は同じようなことを考えていたのだ、ということを感じる瞬間があって、やっぱりたくさん話すことでしか掬えないものがあるよ、と思った。

・2023.04.22

昨日はやや飲みすぎたけどしっかり起きて、英会話へ。いつもの先生は育休に入ったみたい。ちょっと寂しい。

仕事が終わっていないことが自分のストレスに繋がっていそうな感じがしたので、休日だけれど仕事をする。こういうときは休むよりも仕事をした方が休まるように思う。時間がぎゅうぎゅうに詰まっていないときにやる仕事はたのしい。

夜、『セイント・フランシス』をやっと観てぼろぼろ泣いた。軽やかだけれど大事なことが描かれていた。感想はまた今度書こう。

・2023.04.21

朝、アイ子とゆめさんと急遽撮影。小田原へ。すごくいい表紙になりそうでうれしい。アイ子が着てたTシャツの背中にQRコードがあって、読み取ったらaccess deniedだった。

大切に企画していた記事が無事掲載できて一安心。自分はスピーディに届けていったりはっきりと意見を述べたりすることはあまり得意ではないけれど、届けるべき人に届けたいという気持ちが強いのだ、ということにはもっと自信を持ちたい。時間をかけてもいいからしっかりそれをやっていこうと決意を改めた。焦ることもあるしときに急いだ方がいいこともあるけれど、持ち場を忘れないようにしよう。

はじめて下北沢のLIVE HAUSへ。先日スガナミさんが世田谷の選挙について書かれてたブログがすごくよくて、その話をご本人と話せてよかった。SAGOSAIDのライブも初めて観れたけど、学生時代にインディの音楽が好きになった時の初期衝動を思い出すようなライブでどきどきした。晃生と藤村さんと溝渕さんと飲みに行って帰宅。

・2023.04.20

昨日からWeezerブームなのでリビングのテレビでSpotify流してずっと歌ってた。

疲れすぎると帯状疱疹の古傷が痛むのでいい合図になってる。

・2023.04.19

オオゼキに行って食べたい食材を買って食べたいものを使った。気持ちがいい。

近頃Japanese Breakfastを聴いていた流れで、彼女がWeezerのSay It Ain’t Soをカバーしていたことを知って、ずっと口ずさんでる。Weezerのなかでもずっと大好きな曲だけれど、この曲が実父や継父、アルコールへの葛藤について歌った曲であることを恥ずかしながら全然知らなくて、知ってから何回も聴いて何度も涙が出そうになる。

Nilufer YanyaがPixiesのHeyをカバーしたのも最高だし、Mitskiがリリイ・シュシュのグライドをカバーしたのも胸が一杯になったし(アフターヤンはまだ観れてない、けど映画の中にリリイ・シュシュに触れるシーンがあるのか!)、10代の自分が好きだった曲のカバー曲がたくさん生まれていて、アーティストたちが自分と同じように歳を重ねていっているのだと感じてそれがうれしい。

・2023.04.18

いつも慌ててタクシーで向かっていた道を歩くようにした。時間はかかってるはずなのに心に余裕が生まれるのが不思議。

・2023.04.17

月の満ち欠けを調べるという作業をしていた。思った以上にたくさんの数があるし、いろんな名前がついていることを知る。

新宿で打ち合わせ、早歩きで向かっているとアルタ前で日本テレビですけど…と声をかけられる。こういうのはずっと東京に住んでるけど初めてで、おもしろそうな質問だったら答えてみようかな、と思ったけれど「今年のゴールデンウィークについてで…」だったので断って目的地に足速に向かった。おもしろそうな質問って何だったんだろう。なんというか、メディア側が求めている30代女性が言いそうなことではないことを言ってやるぞ、みたいな気持ちが湧いたけど、そういうのはそもそも放送されないだろうからだめか。

仕事を遅くまでやってるけれど不思議とあまり疲れていない。体力つけることに夢中になってる。

・2023.04.16

買い物へ、5月に上高地に行くからトレッキングシューズや動きやすいパンツ、アウターをこの際に買おうと思うけど、なかなか気にいるものが見つからなかって悩む。夕方、公園を突っ切って帰った。公園は昼と夜で全く違う顔を見せる。前に観たダミアン・マニヴェルのパークという映画を思い出した。

こないだBOOKSHOP TRAVELLERで買った大崎清夏さんの『目をあけてごらん、離陸するから』が気分に合っていて、するする読んでしまう。

・2023.04.15

届いた棚を組み立てたりしながら、両親がくるのを待っていた。お父さんと会社の話をする。人事の仕事を長くしていた父親にリサーチを少し手伝ってもらっていて、少し、のつもりだったけれどめっちゃ資料になっててびっくりした。父親の仕事内容のことはざっくり知っていたけれど、どういう仕事のやり方をするかなどはもちろん知らなくって、情報のまとめ方だったりが自分とも少し重なる部分があるようで、Wordのコメントなどを見ながらちょっと笑った。父と二人で会話するのは今でも少し緊張するけれどこういう関係になれる日を待ち望んでいたのかもしれない。slackというツールがあって、と説明したらすぐさま導入してくれた。

コロナになってから家族でごはんというものに行っていなかったから本当にひさしぶりだった。話しながら、たとえば5年前、10年前の、全然知らなかったことをたくさん知った。こんなに長くいるのに知らないことだらけだ。今日のことは自分の日記に大切に記録した。

・2023.04.14

明らかに立場に不均衡があって、権威的な立場に立っているのに、それをすっかり忘れて、自らが加害性を持ちうる可能性に気づけなくなってしまうことについて。二次加害の恐ろしさ。いくつかの出来事を見ながらそのことについて考えていた。自分自身も常に気をつけていたいし、近くにきっと存在しているであろうハラスメントに対してできることをもっと考えたい…自分自身が過去に経験したあのことは確実にハラスメントだったなといまやっとしっかりと思えるようになって、過去の自分をちゃんと救ってあげるためにも。

・2023.04.13

楽しい夜だったな〜!近所のだいすきな人たちと遊び、気づくと深夜になっていた。

・2023.04.12

怖い夢を見た。高校の卒業式かなんかで、前に立って話すのが死ぬほど嫌だったときの気持ちを思い出した。冷や汗。人前で何かをするというのがずっと苦手で、いまも得意になったという感覚は全然なくて、常に大丈夫なのか、という不安な感じがつきまとう。

嫌な夢を振り落とすように、散歩に出かける。団地の前で、歩道にある柵に腰掛けた二人、おそらく他人同士が、同じ方向をずっと見上げている。同じ方を見てみたけれど、何も見つからなかった。なんなんだろう。

生き物の死についての本を読み始めた。母親が子供に自分を食べさせる昆虫の話。身の回りの生物たちのこと、思った以上に何も知らない。帰り道、「ご自由におとりください」にあったかわいいお皿を3つもらって帰る。

お気に入りのベースレンジの水色の染めが素敵なやつ、洗濯したらタイダイ染めみたいになって落ち込んでいたけれど、もう一度洗濯したら元に戻った。インディゴ染料の元になっているというホソバタイセイという葉っぱで天然染めされてる服。自分で服を染めるのやってみたい。

・2023.04.11

最近は朝、ストレッチや筋トレや有酸素運動のメニューを組んで30分くらい身体を追い込むのが楽しい。すぐにいろんな考えに潰されそうになるので、そういったときは意外と運動がいいのだということにやっと気づく。身体を動かせば全部忘れてしまうというわけではなく、ある程度削ぎ落とされている状態になれるという感覚がある。

・2023.04.10

夜、U-NEXTでおすすめに出てきた「SHIBUYA, TOKYO 16:30」という短編を観る。たった15分だけれど永遠のように長く感じる、その時間を描いていた。すり減っていき、奪われていく、ただ逃げ出せば逃げ出せばいいということでは決してなく、恐怖がじわじわと身体の中を巡る感じ。その経験はわたしにもあるし、東京の16:30、さまざまな場所で起きているのだろう。監督は大富いずみさん、演じるのは小川あんさん。

・2023.04.09

歯の矯正のリテーナーという保定装置をずっと付けていたけれど、ついに外すことにした。舌を正しい位置に置けていないような気がしたり、虫歯になるのではないかという不安の方が大きくなったので。矯正期間も含めるともう10年近く歯に何かしらが装着していたのだから、何もついていないというのが新鮮。夜にマウスピースを忘れずにつけるようにする。

OTOEでシルバーに小花柄がプリントされたシャツがあって、そのギャップがかわいいなあと思って買って帰った。夕飯はひきにくとなすとトマトをオリーブオイルで炒めて、スパイス入れて、最後チーズをかけてニンニクが入ったヨーグルトソースをかけて食べる、絶対においしくなるやつを作って食べた。

・2023.04.08

特に何も予定がない休日、近所にできたおいしそうなハンバーガー屋さんでハンバーガー食べて、天気が良かったので川沿いに行きたいね、と話しながら和泉多摩川駅に向かった。初めて降りた気がする。川に向かう道すがら、「この子はすみれちゃん、抱っこする?」といきなり話しかけられたり、河川敷をぼんやり歩いているとすごく自然に「そこにカフェをつくったからおいでよ」と話しかけられたり、不思議なひらけた雰囲気がある街だった。

行きたかった店はことごとくやっていなかったけれど、そういう日もいい。選挙カーの声が聞こえる。

夕飯、家の近くの行ってみたかった飲み屋でごはん。お酒を飲んでいたら、隣の席の常連さんがお酒を奢ってくれて、店員さんも含めて話していた。この近くにあった、知らない名前のチェーン店の話。森永LOVEとサンテオレ。あとで家に帰って調べたら、森永LOVEはバーガーキングに売却されて今はもうないみたい。サンテオレは元々明治乳業傘下だったそうで、もうないのかと思いきや、まだ2店舗だけ残っているようだった。森永LOVEのwikipediaに「各店舗においては日々の売り上げ目標が定められていたが、直接80万や115万と記入するのではなく、1234567890の各数字を『CANDYSTORE』のアルファベットに置き換えて表記していた」と書いてあって、そのかわいい暗号みたいなテク、真似したくなった。

・2023.04.07

今日の収録は燈里さんをお招きしておしゃべり、ずっと台湾にいる燈里さんと遠隔でやりとりしていたから、実際に目の前にいるのがうれしく、そしてすごくいい収録だった。終わったあとごはんに行って、星座の話をした時間もよかった。その場にいた4人の太陽星座と月星座が少しずつ重なり合ってて。わたしは太陽星座が牡羊座、月星座が蠍座の女。

・2023.04.06

毎日の習慣、木曜日は勉強をする日にしようと思っていたけれど、早速起きることができなかった。けどあまりとらわれないようにしよう…(習慣は頼りにしつつとらわれすぎないように…)

・2023.04.05

誕生日!水曜日の朝はなるたけ公園に出かける日にしようと思って、早起きして公園。もう何年も来ているけれどいつも違った風景を発見する。木々の間に突如として現れた野花とか、肩に止まって離れない尺取り虫とか。よかった。夜ごはんは近場の行ってみたかったお店でフレンチのコースを食べて、酔っ払ったまま桜を見に夜の散歩をしたけど真っ暗で何も見えなかった。今年は花見できなかったな。

家帰ったらポストにこの間の大腸ポリープの生検の結果が届いていて、階段を登りながらびりと破いて躊躇せずに勢いよく開けて見たら良性で、めちゃめちゃ安心した。1年後に再検査でよいらしい。よかったよかった…

・2023.04.04

整体の先生に姿勢、だいぶ気をつけられてますね〜と褒められる。この調子。新宿のよさそうな居酒屋も教わった。明日ゆったりしたいので、こんつめて仕事。

・2023.04.03

部屋の片付けをしてだいぶ気持ちがいい。3月までは体調を崩しまくっていて、今年からやろうと思っていたことが全然できなかったので、4月から新しい習慣を始めてみようということで毎日の朝のテーマを設けてみた。月曜は一週間の始まり、ということでやる気を出すために朝喫茶店に出かけることにしてみて、それが結構いい感じ。

・2023.04.02

朝、布団の中で『Hマートで泣きながら』を読みながらぼろぼろ泣く。ミシェルザウナーのことがますます大好きに。Japanese Breakfastばかり聴いている。

晃生が小さいときだいすきだったという『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』を観る。さくらももこの「自分の好きな歌が、実は旧日本軍の戦意高揚歌だった話」というエッセイをもとにしながら、「めんこい仔馬」という曲のほか、たまの「星を食べる」、細野晴臣の「はらいそ」などが劇中でサイケデリックなアニメーションとともに流れる、すごくかっこいいアニメ。最後、嫁入りに行く「お姉さん」のことをまる子が万歳三唱するのだけれど、その時代としては嫁入りを肯定することが当たり前か、と思いつつ、まるで「お嫁に行く」ことを戦争に行く兵士を見送ることに例えているかのようにも思えて、そのことについてこの記事で丁寧に綴られていた。もう一度観たいな。この作品を観ながらちょうどYMOについて考えていたから、坂本龍一についてのニュースが流れてすごくびっくりした。

・2023.04.01

髪を切った。コミックキューの第一号が置いてあってそれを読んだり、今日は坂本慎太郎の野音ライブのチケット発売日ですね、買えませんでしたけど…という話を美容師さんから聞く。昔中学生か高校生の時に野音でゆら帝見れたの幸運だった。そのあとは自分への誕生日プレゼントを探しにあちこち歩き回った。

夜、マールタ監督の映画を引き続き観て、すごく好きだという気持ちで溢れて、もっと彼女のことを知りたいと思った。ケリー・ライカートやシャンタル・アケルマンなどもそうだけれど、大人になってから作品を観る機会に恵まれて、この人の映画をもっと観たい、と思うような映画監督に出会い(そしてそれは気付くと女性の監督ばかりだ)、もっと早く知っていたかった!という気持ちと、これから知っていける楽しみが両方溢れる。

2023年3月の日記

・2023.03.31

小さな計画をすることは自分を生かしてくれるなあと思う、本当に!4月から始めようと思っていることを考えると気持ちが軽くなる。晃生の部屋に貼ってあるジョナス・メカスの言葉も見ると気持ちが軽くなる。

ここ数年「SNSが苦手」という気持ちが強まって、自分なりの距離感を見つけるためにずっと模索していたのだけれど、最近はちょうど折り合いがついている感じ。ひさしぶりにInstagramにフィードに投稿して、ひさしぶりに高校時代からの友達と話す。高校生のときは5歳上の彼女のことを自分とは全然違う大人だと感じていたけれど、35歳と40歳じゃあ全然変わらないね。高校生の頃、服がだいすきだったから、アパレルの仕事をしていた彼女と一緒に買い物に行ったり、服をもらったりしてそれがすごくうれしかった。買い物行ったときに「ピンときて迷ったら買ったほうがいいんだよ!」といつも言っていた、彼女は。なつかしいな。

・2023.03.30

晴れているだけで少しだけ調子がよくなる。引き続きだいぶ胃がしんどくて薬にかなり助けられている状態で、英会話に行くか悩んだけれど、薬が効いている間に行くことに。今までで一番スムーズに話せてた、と言われた。うれしい。

・2023.03.29

朝4時半、体験したことがない腹痛でがばっと起きる。冷や汗。トイレにいく感じの腹痛ではなくて、どうしたらいいかわからずベッドの中でさまざま体勢を変える。腸に関しては安静にする期間を終えたはずだから関係ないと思うけれど、いったいなんなのか。晃生にだいぶ助けられた。

8時台からやっている病院を見つけて、駆け込む。先生に見てもらったら胃腸炎、でももしかしたらお寿司食べたんだったならアニサキスかも、と言われる。薬をもらって帰宅。帰ってる途中で歩けなくなって、立ち止まって薬を流し込む。ここ数日、食べたり飲んだりできるようになったことで調子を乗ってアルコールや寿司などを食べてしまったことを後悔した。毎日お粥とお茶で過ごしていたらこんなことにならなかったのだろうか。でもこれから一生お粥とお茶なのか。

薬が効いている間はなんとか立ち上がれるので、zoomのミーティングは画面オフで参加することにした。いつ体調が安定するのか、と思うと本当に不安。

最近はうれしいこともたのしいこともたくさんあったはずなのに、幸せを感じる余裕が少なくなってしまっているように感じる。4月からどうにかしよう。

・2023.03.28

朝から落ち込みが強い。天気が不安定なせいかな。

夜、ふたたび浅草へ。木馬亭で明日のアーの『親切な寿司屋が信じた「3000万あるんですけど会ってもらえますか?」』。今までとは異なり新喜劇形式だけれど、相変わらずメタバースとかLINE詐欺とか社会的な要素もお馴染みのネタも散りばめられつつ、圧倒的なくだらなさで走るのがいい。全てを攪拌する装置としての全自動芝刈り機、大きな闇がわけわからんドーベルマン、みたいな世界に触れて、朝の落ち込みが割とどうでもよくなる。7Aさんかわいかった。寿司を食べたくなり軽く寿司を食べて帰宅。

・2023.03.27

代々木で取材。記事にするのがすごくたのしみな取材になった。撮影で奇跡みたいな瞬間が何回かあった。取材後、二日ぶりのきみちゃんと中華を食べて瓶ビールを軽く飲んで帰宅。いつかきみちゃんと毎日のように飲んでいた日々を思い出して懐かしくなる。

・2023.03.26

浅草で晃生やその友達たちと遊ぶ。行きつけだという競馬中継をずっとしている韓国料理のお店、オンマがたくさん食べてよ、とあれこれ出してくれる。オンマの妹さんもカウンターの横に座ってずっと飲んでいる。その横には酔いつぶれた人たち、昨日からずっと飲んでいて今に至るとのこと。混沌とした状況のなかでのカラオケ、久しぶりの飲酒、たのしい一日だった。

・2023.03.25

雨がしとしと、また電気をつけっぱなしで寝てた。夢の中で、死んだら有料サーバーにお金が払えなくなるんだから、永久に残りそうな無料サーバーにサイトを作ってアップしたほうがいいんじゃないか?という議論をして、必死にサーバーを探していた。何をやってるのか。

今日はいろんな人と会った日だった。文月さんとごはん、ふらっと入ったメキシコ料理屋で。今日からお酒が飲めるようになるので早速昼からお酒を頼んでしまう。新しい生活の話、また松本に行きたい。夜は愛さん・きみちゃんとインド富士子へ。ノアさんともひさびさに再会してうれしい。わたしだけが悩んでいるのかな?と思っていたことを二人と共有できて、なんだか最近ささくれだっていた心が少しずつ撫でつけられるような時間だった。

・2023.03.24

ややパニック気味になってしまっていて調子がよくない。心を落ち着かせて仕事をしていたら少しよくなる。眠る前に井戸川射子さんの『この世の喜びよ』を読む。胸が締め付けられるようで、続きが読めなくなるほど感動して一度本を閉じる。続きを読むのがもったいないと思いながら本をパタリと閉じるときの幸せ、というのは読書における代え難い体験だなあと感じる。わたしは母になったことがないけれど、この本を読んでいる間は母になったような気持ちになる。同時に、娘として母に感じていた複雑な感情を思い出したり、今の立場から眺め直したりしている。スーパーで起きた、偶然の煌めき。リアリティのある会話、頭の中で右往左往するさまざまな感情や考え、取りこぼしてはいけないものを取りこぼさないというか、その感じに引き込まれる。まだ読み終えていないけれど、絶対また読み返そう、と思った。

『ここはとても速い川』は、実はこの本ほど入り込むことができなかった。なぜなのだろうと考えていたけれど、わたしが関西弁にそこまで触れてこられていないこと、それ以上に「小学生の男子」と話したことがほぼないこと(小学校から女子校で幼馴染とかもいなかったから、「小学生の男子」は世界で一番未知な存在だ)があるのかもしれない。ということを考えていた。

・2023.03.23

公共とデザインさんによる『産ま(み)むめも』展へ。体調を崩していたせいでなかなかいけず、隙間時間で行くことになってしまったけれど、すごくいい展示だった。「産む」に関する価値観を問いなおすことをテーマに行われたワークショップのプロセスはもちろん、そのアウトプットの手法のユニークさ、展示の見せ方も含め学ぶ部分も大きく、一人で行ったけれど誰かと行ってあれこれ話しながら観るのも楽しそうだった。

下北沢のかわいい台湾料理屋さんでさとみさんとごはん。仕事でいろいろあっててんぱってしまい、おろおろしてしまったけれどさとみさんもごはんも優しかった。

今日は学びの足りなさに歯痒い思いをする出来事があった。反省して前に進んでいくしかない。

・2023.03.22

収録とごはん会。おいしそうすぎるグリル、まだハムやベーコンなどの加工品は消化的に避けたほうがよさそうだったので2口だけ食べる。悔しい。おいしいごはんとお酒と共に人と話すということの幸せ、それを手放したくなくて、そのためにできることなら何でもしていこうという気持ち。

・2023.03.21

 

朝早めに起きて、白湯を飲みながらゆっくり仕事以外のことをする時間を取るのは結構いい。白湯を飲む習慣を新たにスタートしたのは、たまたまつけたテレビで朝晩2回の白湯は腸の調子をよくすると言っていたから。先週からは腸の調子がよければすべていい、みたいな感覚がある。一番に腸のことを優先してい生活している。わたしも変わったな。

休みだったので、表参道のあたりをぶらぶらしたり、薬膳鍋を食べたり。タイトルと予告編を観てとても惹かれて観に行った映画はあまり好みではなかった。いらないズームはそこに存在している人たちの意志を勝手に決めつける感じがするというか、生理的に嫌な感じがしてしまう。ホン・サンスのズームははっとするズームで好きなんだけれど、この違いはなんなんだろう。

・2023.03.20

引き続き体力がない。ちょっとした切除手術だったから不安視する必要はないと思うんだけれど、昨日病院に電話して「大丈夫です」と言われたのだから。お風呂に入れなかったりコーヒーが飲めなかったり、運動をしてはいけないとかそういう制限がいかにつらいのかを思い知る。近頃は自分のことでいっぱいいっぱいで、今社会で起きていることについてなかなか関心を持てていなくなってしまっているなあと感じる。

・2023.03.19

朝、身体のだるさと腸の不安定な感じが気になって仕方がない。今日は大学の友人の結婚式だったけれど、そもそもお酒が飲めないのと、消化がいいものしか食べてはいけないくて、さらにこの体調だと会場までたどり着くことも厳しいのではないかと思い、断念することにした。申し訳なさすぎる。体力をつけようと砧公園まで散歩へ。桜は意外とまだ咲いていなくって、まだ再来週くらいまでは持つのかな。家に帰って、休んでいるんだったらやろうと思っていたことが体力不足で何にもできなくって、かなり悲しい気持ちになる。なんでこんなにも「何もやれていない気がする」という気分にずっと駆られ続けているのだろうか、この感覚からいつか解き放たれるときは来るのかな。

夜、消化のいいものしか食べてはいけないわたしと喉が痛すぎる晃生のためにレシピを見ながらシチューを作って食べる。観れていなかったセリーヌ・シアマ『秘密の森のその向こう』、素晴らしい作品だった。母に対して、母らしい役割を押し付けていた自分の過去を思い出す。母もかつて娘だったこと、自分と同じような年齢のときがあったということ。たまに友人として母と出会っていたらどうだったんだろう、など映画を観ながら考えていた。前に晃生が「作品を観ているあいだに映画と直接関係のないことを考えられる作品はいい作品だよね」みたいなことを言っていて、最近それは本当にあるなあと思う。苦手だったり自分にとっての作品じゃないな、と思える作品を観ているときは「なんで苦手なんだろう」とかそういうことばっかり考えてるから。

・2023.03.18

健康であればすべて大丈夫だなあという気分。曇り空だけれど、二子玉川にでも出かけるか、というので着替えてバス停に向かった。雨が降ってきて、バスが全然こなくって、もう帰るか、と帰宅することにする。帰り道、チョコレートプリンが無性に食べたくなる。ぎゅっと濃いやつ。わたしは全然甘党じゃないので、自分の新たな欲求にびっくりする。腸にずっと存在していたものがいなくなったことで細胞が置き換わって、それによって自分自身も少しだけ変わったりすることもあるのだろうか…全然知らないけれどそんなことを考えてしまう。バス停まで歩いただけなのに、疲れ果ててしばらく眠ってしまった。高島鈴さんの本を読みながら、布団の中で安静にしていた。

・2023.03.17

朝5:30、目覚ましが鳴って起きる。少し日が延びてきたとはいえ、まだまだ暗い。こんなに早起きしたのは、数時間かけて下剤を飲まなくてはいけないからだ。今週、ちょっとした身体の異変があり、打ち合わせの合間をぬって病院にかけこんだところ、早めに検査できると安心ですねと言われて、初めての大腸の内視鏡検査を急遽行うことになった。

検査前の事前準備として自宅で下剤を飲む必要があり、モビプレップと書かれたビニル素材の大きな袋に水を入れて、下剤をつくる。途中で水かお茶を挟みながら、何杯も何杯も飲まなくてはいけない。それなりに覚悟していたものの、やっぱりおいしくはなかった。おいしくないものを何杯も飲むのは結構きつい。「梅風味です」と言われていたけれど、さすがに梅とは言えないのでは…? とぼやきながら、ひたすら飲む。途中でチェイサーのように飲んでいたあったか東方美人茶があまりにもおいしくって、お茶に対して尊い気持ちが湧いた。こういうときにTwitterで「モビプレップ」とか「内視鏡検査」とかで検索すると、同じような状況にいる人が結構いて、安心する。手元にあるリーフレットに書かれた象のお医者さんのイラストを眺めたり、漫画を読んだりしながら、トイレと自室を往復する数時間を過ごした。

11:00、病院に到着。検査着に着替えて点滴をつながれて、検査室に入り検査台の上でエビのような体勢で丸まる。名前と生年月日を言って、じゃあ始めていきますね、と言われたところまでは覚えていて、気づくと終わっていた。「全体的にきれいではありました、でも一個ポリープがあったので取っておきました!」という声ではっとする。わたしの腸には、小さいけれどそれなりに育ったポリープが存在していたようだった。ポリープはそのままにしてると癌になるものもあるらしく、検査で早めにとることが予防になるらしい。30代前半では健康診断で大腸の内視鏡検査を勧められることが少なく、あまりピンときていなかったけれど、このタイミングで検査を受けれてよかった。わたしは鎮静剤がよく効いていたのか痛みはゼロで(人によると思う)、こんなに負担が少ないのなら定期的に受けようという気持ちになった。前日から食事制限があったのに、手術後の関係でこれから一週間食べたいものを食べることができないことだけがつらいけれど。

この社会には、心も身体も当たり前に健康である、ということが求められる場所や状況などがあまりにも多すぎると感じる。でも、どんな人であっても常に、永続的に、完全に、健康な状態でいるのは難しいはずだ。「調子の悪さは隠して、どんなときでも健康に振る舞うべき」という考え方は、ときに誰かや何かを排除することになるのではないかと思う。誰もが調子がいい日もあれば調子が悪い日もあるし、人には言えないなにかしらの不調や苦しみを抱えているのかもしれない、目の前の人に対してそのような想像を持って接することを忘れないようにしたいし、できれば調子がいい日をなるべくつくっていきたい、と思う一日だった。(me and youのニュースレターより)

・2023.03.16

気持ちいい天気だけれど、体調が気になって仕方がなくて最悪だった。大きな不安が自分の背中にずしりと乗っていると呼吸も自然と浅くなるし、目の前もグレーがかって見える。時間が少しできたので、滞っていた仕事を少しだけ進めることができてすっきりした。仕事をするということはときに癒しになるように感じる。明日の検査に向けて、夜ごはんは鮭と白米と具なし味噌汁と具なし冷奴。具を入れてはいけないらしい。

・2023.03.15

いろいろ体調を推測しても仕方がない、と思うことで、少し落ち着いてきた。TOUTEN BOOKSでイベントがあるので、名古屋へ向かう。移動中、「がんばってよりも、がんばったね、つらかったね、と言われるほうがうれしいんだよ」と男子に熱弁している女子高生。そうだよね。

イベントはすごくよかった。一人ひとりの投げかけが膨らんだり、違う方に行ったり、また戻ってきたり、みたいな感じで進んでいく時間だった。終わった後に「自分との対話についても話して見たかった」という話を参加者の人として、たしかにそうだなあ、みんな自分とどのように話し合っているんだろう?と感じた。本当は泊まってゆっくり名古屋をまわりたかったけれど、調子的に厳しく、日帰りでそのまま帰宅。

・2023.03.14

新宿で打ち合わせ。何気なくトイレに行くと、生理じゃないのに血が出てて超焦る。そのあとの打ち合わせもうわの空で、必死に今すぐ行ける病院を探す。何件か電話して見つかって、診察したら「なるべく早めに検査を受けたほうがいいですね」ということで、急遽金曜に検査をすることにした。予定がたくさん入っていたけれど、一つひとつ調整の連絡をする。隙間をぬって、伊勢丹のHOUGAのポップアップへ。展示も新しいコレクションも素敵で、まなみさんと喋って元気が出た。気になっていた青のチェックのスカート、青色が鮮やかで試着したら元気が湧いてきたので購入することに。まなみさんありがとう。不安でいったん喫茶店に駆け込み、スマホで自分の症状について調べては不安が襲ってくる。トイレでちょっと泣いた。その後、ごはんに行くも体調が気になってややうわの空になってしまって、反省。自分が自分じゃいられないような感じが続く。

・2023.03.13

このあいだ教えてもらって買ったSEE SAWのヘアオイル、適当につけただけで髪質がぐっと柔らかくなって気持ちがいい。整体へ。

・2023.03.12

昨日は完全に飲みすぎたようで何もできず、ずっと布団にくるまっていた。テレビでYouTubeを適当に見る。昔のCMを見るのが好きだ。今よりも芸術性の高いCMも多くて、一方でジェンダー観としてはあまりにもひどいものも多く、変化を実感する。そういえば幼い頃、深夜に若い女性たちがたくさん出ているテレビ番組をやっていたよなあと思い、YouTubeでいろいろ検索して見ていた。ミニスカートで一人ずつゴルフのスイングをしていく女性たち、ツイスターゲームをしている女性たちを下のアングルから舐めるように撮影する男性たち。女性の身体があまりにも消費されすぎていてうんざりして画面を閉じた。

2023.03.11

KAATで行われている『掃除機』のことを本当に楽しみにしていて、だって岡田利規さん作、本谷有希子さん作で、フライヤーはアイコがデザインしてて、行くしかないだろうと思っていたのに、駅に着いたとき時間を1時間間違えていたことが発覚した。まじかよ。こういうミスをしやすいからこそしないように心がけていたはずなのに、すっかり15時だと思い込んでしまっていたのだ。やるせなさにホームで涙が出てくる。電車のホームで泣いた記憶が次々と甦り、ああわたしは本当に変わらないなあと虚しくなる。

アキオが吉方位アプリという謎のアプリを出してくれて、これで運気がよさそうな方面に行ってみよう、ということになる。アプリが差しているのは北千住の方面だったからそっちに行ってみた。道に数えられない程の飲み屋。天七という立ち飲みの串カツの店に行って、そのあとに友達に教えてもらった居酒屋へ。テレビではWBCをやってる。隣に座っていた夫婦2組に話しかけられて、話をしているうちにお酒が回ってきて、彼らがよく行くというお店に連れて行ってもらった。結構飲んでいたので何の話をしていたかほとんど覚えていないし、連絡先も交換したわけじゃないからまた会えるかわからないけれど、こういうふうに普段交わることがない人とたまたま出会って話したりして、というのは決して旅行先だけでなくてもできることだよなあと思う。そのあと親子でやっているスナックになだれ込んでカラオケ、これまたほとんど覚えていない。飲み過ぎて、どうやって帰ったかもほとんど覚えていないまま眠りについた。

・2023.03.10

二日間の旅行でだいぶ心も身体も癒されたのか、健やかに目覚めた。仕事の連絡が何人かからきてうれしい。夜はYouTubeでReal Estateのライブをみていて胸が締め付けられるような気持ちに。海外のフェスに行きたい…。

・2023.03.09

箱根旅行二日目。朝、外にある小さな滝の音で目が覚める。部屋にあったコーヒーミルでコーヒーをひいて、朝食のバイキングで食べたサラダのエシャロットのドレッシングがおいしかった…。つい朝を適当に過ごしてしまうけれど、朝が気持ちいいことは思った以上に重要な気がする。すぐそばにあったポーラ美術館に歩いて向かう。『部屋のみる展』という展示で、ピエール・ボナールからティルマンスまで、小さな家みたいな展示空間の中に並べられていた。ティルマンスの「静物、ボーン・エステート」という作品と同じように、窓際に並べられた植物やものたちが写し出されたティルマンスの作品がわたしの部屋のリビングにもあって、毎日過ごしている。コロナになったばかりのときに「2022Solidarity」というプロジェクトをやっていたときに買って、もうだいぶ部屋に馴染んでいる。何年も先もこの作品を見るとステイホームが始まった頃のことを思い出すんだろうな。

ロープウェイで大涌谷へ。ロープウェイっていっつもかなり怖い。この細い線が切れてしまったらどうなるんだろうという妄想を止めることができず、深呼吸をしながら噴煙が立ち込める谷を渡る。無事到着して名物の黒たまごを食べて、アイコと記念写真を撮って強風に凍えながらバスに乗って山を降りた。

箱根からロマンスカーに乗るのを待ってる間にいたカフェで、隣にいた外国人観光客の男女がひたすら手持ちのボードゲームで白熱の試合を繰り広げてたのがすごくよかった。持ち運べる二人でできるボードゲーム、わたしもほしい。

・2023.03.08

ずっと楽しみにしてたアイコとの箱根旅行。森の中にある静かなホテルで、部屋にある暖炉の火のぱちぱちを見つめたり、池を泳ぐ鴨を眺めながらコーヒーを飲んだり、時間になったら予約してたエステに行ったり、また時間が来たら予約してたコースの料理を食べたり…とじっくりとゆっくりした時間をたのしんだ。次の日に続く。

・2023.03.07

明日から旅行に行くのでなんとか終わらせないと、と根詰めて仕事。

自分の部屋やリビングに少しずつチューリップを。小さいときはチューリップって子供っぽいって勝手に思っていて好きじゃなかった。好きな花はなに?と言われてもうまく答えられなくて。ひまわりも今は好きだけど、当時は自分には眩しすぎると思って好きになれなかった。そんなことを思い出した。

・2023.03.06

区役所や銀行などをまわって、外でちょっと仕事してから帰った。春っぽくなってきた。

・2023.03.05

仕事二日目。前の会社にいたときに立ち上げたプロジェクトが気付くと3年目になっていて、自分の手からはだいぶもう離れてしまったけれど使われている資料とかには自分がディレクションをしていたときの名残とかもあって、なんだか感慨深い二日間だった。

・2023.03.04

オンラインイベントの収録の仕事で終日新宿。帰り道につくねピーマンが食べれる店で晃生と飲む。続けることと老いること、変わること変わらないこと。最近はずっとそういうことばかり考えている。

オンラインでとっても好みの古着屋さんを見つけて、購入したらさっそく届いてた。値段はとてもお手頃だったのに、あまりにも状態がいいのと、すごく丁寧に梱包されててうれしくなって、先月末に考えていた感想を伝えることをちゃんとやってみようと思って感想のメールを送る。

2023.03.03

朝目覚めてから、みんなどれくらい布団にとどまっているんだろう。わたしは本当に長くとどまっている。布団から這い出る理由がない限り、そのふかふかして安心できる場所にとどまり続けたいと思ってしまう。わたしは布団から出社することだってできるリモートワーカーだから(さすがにめったなことがない限りしていないけれど…)、布団から出るには強い意思が必要だ。朝起きるための起動装置をいくつも考えておかなくてはいけない。

昨日の夜、めずらしく「明日は晴れそうだから、早めの昼ごはんにラーメンを食べに行きたい」と思って、ラーメンのことを考えながら眠りについた。わたしはおいしいものは大好きだけど、これを食べたい、この店に行きたい、という欲求が比較的薄めで、代わりに食べたくないものはいくつか思いつくので、いつも消去法で食べるものを決めることが多い。けれど昨日の夜は食べたいものがしっかりと浮かんで、しかもそれは外に出ることも促してくれるものなので、ラッキー、という気持ちになった。

外はぶあついコートなしで出かけられる天気で、つい最近までぐるぐるマフラーを巻いていたのが嘘みたい。駅前に近づくと、お茶屋さんからほうじ茶の香りが漂ってくる。外に出るっていいな。わたしは仕事がある平日、用事がないのに外に出かけるのもなかなか苦手で、外に出かけるための起動装置もいくつも必要だ。最近はふらりと出かける練習や、少しだけ寄り道をする練習をしているくらい。

いつも並んでいるラーメン屋に今日はすんなり入れて、ワンタンが乗った醤油ラーメンが寝起きの身体に流れ込んでくる。なぜかすごく綺麗な水のように感じた。食べたかったものを食べるのは、消去法で食べるときよりもずっと気持ちよさがあるなあ。いつも行く花屋さんでチューリップを買って、いつも行くコーヒー屋さんでアイスラテを買って帰った。

朝起きるための起動装置として、やっぱりもっとごはんのことを真剣に考えたほうがいいのかもしれない。東欧の伝統のスープであるパプリカがたっぷり入った料理「グヤーシュ」のことを知って、明日朝起きたらスープをつくろう、と思いながら眠った日のことも思い出す。

たまたま見つけたNHK BSのグルメドキュメンタリー「突撃!ストリートシェフ」という番組をいくつか観ている。さまざまな都市を訪ねてその街の料理を紹介していく番組だけれど、歴史背景をしっかり伝える構成が印象的で、プデチゲと朝鮮戦争、脱北者のシェフと平壌冷麺、トルコとクルド料理やクリミア・タタールの歴史など、料理からそこで暮らす人たちの姿や歴史を辿ることができる。そのなかのチェコ・プラハの回は、ロシアとの戦争がきっかけで祖国を離れたジョージア出身のシェフなどから東欧の国々の歴史も知ることができて、そのなかでハンガリー出身のシェフがつくっていたのがグヤーシュだったのだ。本物とは全然違うかもしれないけれど、歴史を知ってからつくったスープを食べる朝は、いつもと違う朝になった。

このあいだ、『わたしのために、世界を学びはじめる勉強会』で藤原辰史さんのお話を伺ってから、食から歴史を知ることへの興味が高まり、またこれまでヨーロッパというと西欧中心に無意識に捉えてしまっていた部分があることを自覚し、東欧やその周辺の歴史をもっと知りたいという気持ちが高まっている。イリナ・グリゴレさんの『優しい地獄』を読んでルーマニアの歴史に触れたことも大きいかもしれない。

日々、必ず行っている「食べる」という行為に対して、ついぼんやり通り過ぎてしまいがちだけれど、少し意識を向けてみるだけで変わっていくものがたくさんありそうだなあ、と感じる。疲れているとつい食事もおざなりになるけれど、ずっとパソコンに向かってる自分にとっては料理をするというのは手を動かしてなにかをつくり出す唯一の活動とも言えるわけだし、一食一食をもっと噛み締めていきたい。(me and youのニュースレターより)

・2023.03.02

あまり深い眠りが得られていないのか、急に春めいてきているせいか、頭がぼんやりする。何の服を着たらいいのかもわからないし。とりあえず、冬ものの毛布をしまおうか、と思って洗濯機にかけたりした。

英会話、今日はWhat do you most care about?というテーマで、自分がなぜフェミニズムに関心を持つようになったかや、複合的な差別の存在、現代の見下しや嘲笑がはびこるSNS・マスメディアの問題について短めに書いたエッセイを持っていって、先生からそれに対していろいろコメントをもらえたのがうれしかった。大学を卒業してからはテーマに沿ってなにか意見をまとめる、ということが限りなく少ないので、語学の勉強はそれができるのが楽しさの一つだなと思う。

家帰る途中で動悸と頻脈、前にクリニックで厚めに検査して大丈夫だったけれどずっと不安だ。漢方とかもいいのかな。

・2023.03.01

このあいだ居酒屋で食べたピーマンにつくね載せて食べるやつがおいしくて、家でつくって食べたらやっぱりすごくおいしかった。孤独のグルメの門前仲町庄助って店で出されているらしい。行きたいな。

いまY2Kの文脈でもオールドデジタルカメラが流行っているけれど、00年代に学生時代を過ごしてきた自分としてはiPhoneではなくやっぱりコンデジなのでは?という気分が高まり、2007年のデジタルカメラを購入した。日々の記録がてら撮っていくのがたのしみ。iPhoneだとなかなかそういう気にならなかったけれど、この日記にも写真ものっけていこうと思う(学生の頃はヤプースっていうのをやっていたなあ懐かしい)。